調査・現場準備

地形、活断層や地盤などの地質、気象、動植物の生息状況などの自然条件や道路、鉄道、建造物などの社会環境などの情報をもとに現地調査をして送電線ルートを選定します。

現地測量をして、測量データをもとに縦断設計をし、鉄塔の型と高さを決めます。さらに鉄塔強度設計を行い、基礎設計により基礎型を決定します。

現地事務所や材料置場、倉庫などを設け、工事用道路やヘリポートなどを整備し、現場の準備をします。

調査・現場準備

基礎工事

送電鉄塔を支える基礎には、大きな荷重がかかります。台風や地震などで鉄塔が倒れることを防ぐためには地盤や地層に合った堅固な基礎が必要となります。

山の斜面に建設する大型鉄塔には主に深礎基礎が用いられます。深礎基礎は杭の長さが数十メートルに及ぶこともあります。

掘削機と手掘りで掘削を行い、基礎と鉄塔部材を密接に連結するいかり材を底面に据え付け、鉄筋を配筋します。その後、型枠を設置し、コンクリートを流し込みます。

コンクリートが固まったら掘削した土を埋め戻し、締め固めます。整地して基礎が完成します。

基礎工事

鉄塔組立工事

送電線の鉄塔の高さは80m~110mと高くなるので、鉄塔組立工事は、現場の状況に合わせて、移動式クレーンやクライミングクレーンなどを用います。

鉄塔の近くまでトラックが入れる場所では移動式クレーンを使用しますが、山の斜面など作業場所が限定される場合は、クライミングクレーンを鉄塔の内部に設置して、鉄塔が高くなるにつれて鉄柱を継ぎ足し、クレーン部分を高くしていきます。

クライミングクレーンは高さ100〜200m程度まで作業可能です。地上で加工した鋼管をクレーンで吊り上げ、ボルトで順番に固定しながら鉄塔を組み立てます。組み立てが終了したら、再度しっかり締め付け状態を確認します。

鉄塔組立工事

架線工事

鉄塔の組み立てが終わると、次は電線を張る工事をします。電線を張る工事を架線(がせん)工事と呼びます。3〜5kmの区間を一延線区間として、電線を引き延ばす延線工事をします。

ヘリコプターを利用してナイロンロープを張り、次にナイロンロープの一端にワイヤロープをつなぎ、ナイロンロープを巻き取りながらワイヤロープに引き替えます。

延線された電線を電線の長さを調整しながら各鉄塔でがいしに取り付けます。

数本の電線が互いに衝突しないようにスペーサを取り付けます。振動防止や着雪防止用のダンパー装置などの付属品を取り付け、避雷針の役目をする架空地線も同じ方法で張ります。完成した設備は、長年にわたって安全な設備維持をはかるため、日々、設備点検・保守を行います。

中野工業は現場準備から架線工事まで、送電線鉄塔工事を一貫して請け負っております。

架線工事

完成

これで完成です。

完成

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